「歩くと裾はどう動くか」「横から見ると丈はどの位置か」。写真やサイズ表だけでは判断しにくい疑問を一つ選び、動画で答えます。
ファッションプロモーション動画はブランド全体を見せることがあります。ここで扱うのは、一着の商品ページで形や動きを補うEC動画です。動画を置けば効果が出ると決めつけず、ページで答えられていない疑問から考えます。
| 商品ページを見ても残る疑問 | 動画で示すもの | 公開前に照合する情報 |
|---|---|---|
| 歩いたときの裾や生地の動き | 対象商品を着た人の前・横からの実写 | 商品の色、サイズ、撮影時の品番 |
| 座ったときの丈や膝まわり | 着用前後の姿勢が分かる実写 | モデルの身長と着用サイズ |
| 生地の表情が写真で分かりにくい | 明るさを保った生地の寄り | 素材名、混用率、商品ページの説明 |
実物の着用素材と商品情報をそろえる
EC動画制作に入る前に、商品ページ、仕様資料、着用映像を品番・色・サイズでまとめます。撮影した服がどれなのか後から分からなくなると、編集時に商品ページと照合できません。撮影日も一緒に記録しておきます。
前後・横から見た形と動き
正面・横・後ろを押さえたうえで、パンツなら数歩歩く、ジャケットなら腕を前に出す。見たい動きが一目で分かるところまで撮れば十分です。カットを増やしすぎると、裾や肩の動きより編集の切り替わりが目に入ります。
カメラ位置や照明をそろえると丈や色を比べやすくなります。AIで形や色、動きを変えた映像を、現物の着用例として見せるのは避けます。実写がなければ追加撮影するか、写真と説明文で答えられる範囲にとどめます。

サイズ表・色名・素材表示
モデルの身長と着用サイズを、商品ページと同じ表記で示します。動画の着用サイズがMなのに、商品ページの選択状態がSのままだと、どちらのサイズを見ているのか読者が迷います。サイズ表もページ上に残します。
色名は商品ページと照合し、撮影照明による見え方も確認します。素材名や混用率を表示する場合は仕様資料に合わせ、消費者庁の繊維製品品質表示規程も参照します。「伸びる」「肌ざわりがよい」といった説明を、確認資料の範囲より広げないようにします。
モデル本人の出演・肖像利用の同意と、撮影素材の著作権等は分けて確認します。メーカー提供素材は自社EC、広告、SNSでの掲載や編集、期間を記録し、著作物の利用範囲は文化庁の著作権契約マニュアルも参考に契約書で照合します。
着用感が伝わる場面順を組み立てる
全体像、疑問に答える動き、サイズや色の確認の順に見せます。以下は架空のストレートパンツを使った構成例で、実在の商品や撮影結果ではありません。
| 場面 | 映像 | 画面に添える情報 | 確認する点 |
|---|---|---|---|
| 全体(1) | 正面・後ろ姿 | 商品名、色、身長・着用サイズ | 現行品と形・色が一致する |
| 動き(2) | 横から歩く実写 | 裾の動きなど確認済みの説明 | 実際の動きを変えていない |
| 細部(3) | 生地やポケットの寄り | 仕様資料にある素材情報 | 厚みや伸縮性を誇張しない |
| 確認(4) | 全身とサイズ情報 | 「サイズ表を確認」など | 案内先と文言が合っている |

商品動画制作で確認できるのは、撮影した条件下での裾の動きまでです。肌ざわりや別サイズの着用感は映像だけでは示せないため、素材表示とサイズ表は商品ページに残します。
初稿で実物と映像の違いを確かめる
初稿は演出より商品との一致から確認します。品番、色、サイズ、丈、縫い目、ポケット、ボタンを商品ページと照合し、画面の文字、音声、モデルの身長とサイズも見ます。
「2場面目の色を現行ネイビーに合わせる。裾の形は変えず、色名は商品ページと統一する」のように、残す要素と直す箇所を伝えます。修正後は全編を見直し、正しかった形や文字が変わっていないか確かめます。
Pexoの日本語サイトは、リンクや画像から始め、台本やシーンの方向を一緒に考えて会話で修正する流れを案内しています。写真中心なら写真から動画を作るスライドショーも候補です。ただし、静止画に付けた動きは着用実写ではありません。実写映像を制作フローに取り込めるかは利用時の画面で確認し、着用感の根拠には現物の映像を使います。

商品ページで見せる前に何を確認する?
動画を書き出したら、掲載先の商品ページと並べて最終確認します。商品名、色、サイズ、モデル身長、素材表示、在庫状況に食い違いがないかを見て、動画ファイル名と承認者も記録します。確認後に動画を差し替えた場合は、その版をもう一度見てもらいます。
掲載方法はECサイトごとに異なります。動画を追加できるか、プレーヤーの表示位置、スマートフォンでの操作や文字の見え方を、実際のストアで確認します。
動画を見なくてもサイズ表、素材、色が分かるようにします。音声にしかない商品情報は字幕や説明文にも残し、無音でも購入前の疑問に答えられるか確認します。最後にスマートフォンとPCで再生し、商品情報へ戻れるか確かめます。






